ワインペアリングコンテスト 2021 ビーフ部門特別協賛「コバップ社の牛肉」

スペインは、年間の牛肉生産量69万6千トン、うち輸出量22万2千トンを誇る世界19位の生産国であり、14位の輸出国。
世界各国で高い評価を受けている理由として、いくつかのポイントがあげられる。


〇 アニマルウェルフェア
感受性ある生き物としての家畜に心を寄り添わせ、誕生から死を迎えるまでの間、ストレスをできる限り少なく、健康的な生活ができるよう配慮
〇 環境に配慮した肉牛の飼育管理
〇 飼料の管理
〇 全行程を通じたトレーサビリティ
〇 食品安全性や品質管理など加工プラントの管理
〇 抗生物質・ホルモンの投与禁止 など


とうもろこし、大麦、オーツ麦、小麦、大豆など、栄養価の高い穀物を多用したグレーンフェッドを使用。
やわらかい肉質、繊細な風味、低脂肪と健康的な肉を生産。

この他にも、牛種の豊富さや、農場における牛の健康管理、加工プラントでの衛生・安全管理の高さなど世界レベルで、安心・安全が担保されている。

日本市場への輸出が解禁されたのは、2020 年1 月のこと。今後、大いに注目されるところのスペイン牛肉なのである。

丁寧な仕事に定評があるコバップ社

そんな中、いち早く日本市場にお目見えした牛肉パッカーが、スペイン・アンダルシア地方のシエラモレナに位置するコバップ社である。

コバップ社は、4000 以上の生産者と300 もの農場をかかえ、牛の育成、飼料から精肉まで一貫した管理をおこなう。同社の牛は、フランス由来で筋肉質のシャロレー、リムジン(リムーザン)の牡牛に、南スペイン特有のサシの入りやすいレティンタ牛の雌をかけ合せている。このバランスの良い肉用種を年間4万頭、穀物飼料で肥育。

その肥育環境もユニークだ。デエサと呼ばれる古代地中海沿岸の生態系が残る森林地帯で、生物多様性に富んだ約30 万ヘクタールの森と野原が、牛の品質と風味に、決定的な良い影響を与える。2002 年11 月にはユネスコによって「生物圏保護区」と宣言され、地球上で最大の保護地域のひとつとなった。飼料も、穀物ベースのグーレンフェッドで、草をベースとしたグリーンフェッドに比べて、獣臭が少なく、香り良く、柔らかく、ジューシーな肉となる。この飼料を、自社で作っていることも、安心・安全の大きな担保材料である。

わけても高く評価されるのが、その加工技術だ。

コバップ社の牛肉は、「トリミングが綺麗だ」と、丁寧な仕事に定評がある。親子代々の職人さんが多く、厳密に管理された整形加工ラインで、常に新鮮な牛肉を世界各地に送り出す。

あらかじめ綺麗にトリミングされた肉は、日本であらたに整える際にもロスが少なく、効率よく用いることができるの
である。

120 ~ 200 日の穀物肥育で育てられ、すべて2 年未満で出荷されるコバップの牛肉。その並外れた食感、風味、色、柔らかさ、そしてジューシーさは、今後、日本の食のシーンを鮮やかに彩っていくに違いない。